アートやデザインに関わる人がオンラインで⾃⾝を際⽴たせるうえで、.ARTドメインはとても象徴的な選択肢です。本記事ではその歴史・用途・取得⽅法・他ドメインとの違いをまとめ、アーティストやギャラリー、⽂化機関が導入する際のポイントを詳しく解説します。
.artドメインとは
.artはICANNが2010年代に推し進めた新gTLDプログラムの⼀環として誕⽣した「芸術・⽂化」を示すgTLDです。現在はUK Creative Ideas Limited(UKCI)がレジストリを運営し、DNSSECにも対応しています。登録数は2023年1⽉時点で約23万件を超え、世界148か国で使われています。

gTLDってなに?ドメイン選びで失敗しないための基礎知識について
gTLD(ジェネリックトップレベルドメイン)とは?.comや.netから始まり、.shopや.tokyoなど多彩な選択肢が広がるgTLDの歴史・種類・用途・取得方法までをわかりやすく解説。自分に合ったドメイン選びの参考に。
誕生の経緯と歴史
年・時期 | 出来事 |
---|---|
2012年 | ICANN新gTLDプログラムで「.art」が申請され、9社が運営権を争う。 |
2016年 | UKCIとICANNがレジストリ契約を締結。 |
2016年 | “Preferred Access”期間が開始し、テートやルーヴルなど著名機関が先行取得(約2,500件)。 |
2017年 | 一般登録(General Availability)スタート。 |
アート業界に加え、多様なブランドも登録してブランド保護やキャンペーン用に活用しています。
主な用途と採用事例
- 美術館・ギャラリー:Louvre.art、Tate.art、Lacma.art など
- アーティスト個人サイト/ポートフォリオ:ペインター、フォトグラファー、イラストレーターの独自ドメイン
- ブランド保護 & マーケティング:高級ブランドやIT企業がリダイレクト先や特設サイトに活用
こうした使われ⽅は「サイトを⾒ただけでアート関連だと分かる」という即効性のあるブランディング効果をもたらします。
取得方法
- レジストラ選び
- お名前.com、ムームードメイン
、XServerドメイン
- お名前.com、ムームードメイン
- 検索 & 申し込み
- 先着順で誰でも登録可。
.artと他ドメインの比較
観点 | .ART | .COM | .NET | .DESIGN |
---|---|---|---|---|
意味合い | アート・文化 | 汎用 | 技術・ネット | デザイン全般 |
ブランディング | 分野を即表示◎ | 認知度◎ | 技術系イメージ | クリエイター向け |
SEO | gTLD扱いで優遇・不利なし | 同左 | 同左 | 同左 |
空きドメイン | 取得しやすい | 希少 | やや希少 | やや入手容易 |
.artドメインのメリット・デメリット
メリット
- 一目で分かる専門性:URLだけで芸術関連サイトだと伝わる。
- 空きドメインが多い:.comで既に取られている名称も確保しやすい。
デメリット
- 一般知名度はまだ低め:.comほど“信頼感”を持たれない場合も。
- 分野限定イメージ:アートと無関係のサイトでは意味が伝わりにくい。
まとめ
.artドメインは「自分がアートやクリエイティブの世界で活動している」と強く発信したい個人・団体に最適です。更新費用やドメイン知名度とのバランスを踏まえ、自身の活動内容にマッチするかを検討してみてください。