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gTLDってなに?ドメイン選びで失敗しないための基礎知識について

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はじめに

インターネットの住所を決定づける「ドメイン名」の末尾――トップレベルドメイン(TLD)のうち、国や地域による制約を受けない汎用ドメインが gTLD(generic Top-Level Domain) です。.com や .net に始まり、.shop や .tokyo のような新しい文字列、さらには .google のような企業専用まで、いまや 1,200 件超の gTLD が存在し、私たちのウェブ体験を静かに広げています。

gTLD の誕生と40年の歩み

  • 1985 年 最初の gTLD として .com/.net/.org など 7 件が運用開始
  • 2000-2004 年 .info・.biz など、初の「拡張 gTLD」と複数のスポンサー付き gTLD が追加
  • 2012 年 ICANN が “New gTLD プログラム” を公募、1,930 件の申請を受理

こうした拡大により、ドメイン取得者は「短く覚えやすい名前」を取りやすくなり、企業は自社ブランドを TLD そのものにする道も開かれました。

TLD の主な種類

区分 特徴・登録条件
TLD .com /.net /.org 1980 年代誕生、世界で最多登録 (.com は 40 周年)
新 gTLD(TLD) .shop /.app /.tokyo /.art 用途特化・地域名など多彩
スポンサー付き TLD(sTLD) .bank /.aero /.museum 業界団体等がスポンサー、厳格な審査あり
ブランドTLD .google /.canon 企業が自社専用に取得。第三者は登録不可
IDN TLD .みんな /.世界 日本語など非 ASCII 文字を使う TLD

一般ユーザー向け取得ステップ

  1. レジストラ選択 お名前.com、ムームードメインXServerドメインなど から選ぶ。
  2. 空き検索 → 申し込み 希望文字列+TLD を検索し、空いていれば申請。
  3. 料金支払い 1 年分から 10 年分までまとめ払いや割引キャンペーンも活用可。
  4. Whois 情報入力 日本では「代理公開」が標準で付属することが多く、個人情報は非公開。

活用シーンとメリット

1) ブランディング

  • キーワードを TLD 自体に─例:.photography で写真ポートフォリオ、.tech で IT スタートアップ。
  • 地域密着─.tokyo を用いれば「東京企業・サービス」であることを即伝達。

2) SEO・認知向上

検索順位はコンテンツ品質が大半を占めますが、TLD に含まれる語句がクリック率を押し上げる事例も報告されています。「ユーザーが読む前に内容を想起しやすい」点が利点。

リスクと注意点

  • 更新料の急上昇 – 新 gTLD は初年度 100 円台でも 2 年目に数千円へ跳ね上がる例がある。
  • 認知度の差 – .com/.jp と比べ、まれな gTLD はメールや広告でスパム扱いを受けることも。
  • 運営終了リスク – 利用者が少ない TLD はレジストリが撤退する可能性がゼロではない。

これからの展望

2025 年 5 月現在、ICANN は「Next Round」と呼ばれる次期新 gTLD 公募の事前評価を進行中です。書類受付開始は 2026 年以降が見込まれ、地域名やブランド gTLD の再ブームが予想されます。また 2025 年は .com 誕生から 40 周年、価格改定により年間上限が段階的に上昇するため、早めの複数年更新でコストを抑える動きが活発です。

AI・ブロックチェーン技術の浸透で「ウォレット連携ドメイン」など新形態も議論されており、gTLD の世界は今後も拡張を続けるでしょう。

まとめ

  • gTLD は 国境を越えた汎用ドメイン。2025 年時点で 1,241 件が委任、登録総数は 約3,780 万件
  • .com を筆頭に旧来 gTLD が依然優勢ながら、.shop や .tokyo など テーマ特化型 TLD が選択肢を拡大
  • 取得はレジストラ経由で簡単。ただし 更新料・認知度・セキュリティ要件を踏まえた慎重な選択が必要。
  • 2026 年に向けた次期公募では、さらに多彩な文字列が登場予定。自社サイトやプロジェクトの個性に合わせて、最適な gTLD を選びましょう