初めてでも安心!エックスサーバーでCronジョブを設定する方法
「決まった時間に自動でスクリプトを動かしたい」と思ったことはありませんか?
そんなときに役立つのが「Cronジョブ(クーロンジョブ)」という仕組みです。
エックスサーバーでは、このCronジョブを使って、定期的な処理を自動化することができます。
たとえば──
- 毎日深夜にデータベースのバックアップを取りたい
- 一定時間ごとにファイルを整理したい
- WordPressなどで定期的に処理を走らせたい
といったニーズがある場合にとても便利です。
この記事では、エックスサーバーを使ってCronジョブを設定する手順を、パソコンやサーバーの知識が少ない方でも迷わず進められるよう、丁寧に解説していきます。
エックスサーバーとは?
エックスサーバーとは、日本国内で多くの人に利用されているレンタルサーバーサービスです。
ホームページやブログを作るときに必要な「インターネット上の場所(サーバー)」を、月額料金で借りることができます。
料金
契約期間 | スタンダード | プレミアム | ビジネス |
---|---|---|---|
3ヶ月 | 1,320円 | 2,640円 | 5,280円 |
6ヶ月 | 1,210円 | 2,420円 | 4,840円 |
12ヶ月 | 1,100円 | 2,200円 | 4,400円 |
24ヶ月 | 1,045円 | 2,090円 | 4,180円 |
36ヶ月 | 990円 | 1,980円 | 3,960円 |
*表のプランの値段は2025/03/20時点 プラン内容の詳細は次のページで確認してください。
そもそもCronとは?
Cronとは、サーバー上で決まった時間・タイミングに、自動的にスクリプトやプログラムを実行させる仕組みのことです。
「cron(クーロン)」というスケジューラーが時間管理をしてくれるため、私たちは一度設定するだけで、あとはサーバーが勝手に処理をしてくれます。
たとえば「毎日午前3時にこのスクリプトを実行してね」と設定すれば、それ以降ずっと、サーバーが指定した通りに動いてくれます。
ここでは詳しくご紹介しませんが、一般的には「crontab -e」コマンドを使って設定する方法もよく利用されています。
エックスサーバーでCronジョブを設定する手順
ここからは、実際にCronジョブを設定する方法を、画像なしでも分かるように順を追って解説します。
Step1:サーバーパネルにログインする
まず、エックスサーバーの「サーバーパネル」にログインしましょう。
Step2:「Cron設定」を選ぶ
サーバーパネルにログインしたら、メニューの中から「サーバー」→「Cron設定」という項目を見つけてクリックします。
Step3:新しくCronジョブを追加する
ページが表示されたら、画面の上のほうにある【Cron設定を追加】ボタンをクリックします。
ここから実際のジョブを登録していきます。
Step4:実行タイミングとコマンドを設定する
次に、以下の情報を入力していきます。
- 実行時間
「いつ実行するか」を決める部分です。たとえば「毎日午前3時に実行したい」場合は、- 分:
0
- 時:
3
- 日、月、曜日:すべて「*(アスタリスク)」と入力します。 アスタリスクは「すべて」という意味になります。
- 分:
- コマンド
実行したいプログラムやスクリプトのパスを入力します。たとえばPHPスクリプトを実行したい場合は、以下のようなコマンドになります:
/usr/bin/php /home/ユーザー名/example.com/public_html/script.php
※ここで指定する「php」や「スクリプトのパス」は、正確に入力する必要があります。間違えると実行されません。
- コメント(任意)
このCronジョブが何をするためのものか、あとから自分が見て分かるようにメモを残せる欄です。たとえば「毎日バックアップ用」などと入力しておくと、管理がしやすくなります。
よくあるミスとその対処法
Cronジョブを設定しても、うまく動かないことがあります。以下のような点に注意しましょう。
スクリプトのパスが間違っている
サーバー上のファイルパスを正しく書かないと、Cronジョブは実行されません。
特に「ユーザー名」や「ドメイン名」の部分が間違っていないか確認しましょう。
例:
/home/ユーザー名/example.com/public_html/script.php
PHPのバージョンが合っていない
エックスサーバーでは複数のPHPバージョンが用意されています。
コマンドにバージョンを明示しないと、意図しないエラーが出ることもあります。
例:
/usr/bin/php7.4
や /usr/bin/php8.1
など、必要に応じて適切なパスを指定しましょう。
PHPのバージョンやパスは、サーバーパネルの「PHP設定」などから確認できます。
設定例
以下に、エックスサーバーで使える Cronジョブの設定例 をいくつかご紹介します。PHPスクリプトの実行やファイルの操作など、よく使われるパターンを中心にまとめました。
🔧 Cronの設定例
毎日午前3時にPHPスクリプトを実行する
/usr/bin/php /home/ユーザー名/example.com/public_html/script.php
時間設定:
分 | 時 | 日 | 月 | 曜日 |
---|---|---|---|---|
0 | 3 | * | * | * |
毎時00分に自動実行する(1時間ごと)
/usr/bin/php /home/ユーザー名/example.com/public_html/auto-task.php
時間設定:
分 | 時 | 日 | 月 | 曜日 |
---|---|---|---|---|
0 | * | * | * | * |
毎週月曜日の午前5時に実行する
/usr/bin/php /home/ユーザー名/example.com/public_html/weekly-job.php
時間設定:
分 | 時 | 日 | 月 | 曜日 |
---|---|---|---|---|
0 | 5 | * | * | 1 |
毎日深夜0時30分にシェルスクリプトを実行する
/bin/sh /home/ユーザー名/example.com/public_html/backup.sh
時間設定:
分 | 時 | 日 | 月 | 曜日 |
---|---|---|---|---|
30 | 0 | * | * | * |
毎月1日の午前6時にレポートを生成
/usr/bin/php /home/ユーザー名/example.com/public_html/monthly-report.php
時間設定:
分 | 時 | 日 | 月 | 曜日 |
---|---|---|---|---|
0 | 6 | 1 | * | * |
まとめ:定期処理の自動化で時間を有効活用しよう
エックスサーバーのCronジョブ機能を使えば、面倒な定期作業を自動化できます。
一度設定してしまえば、あとは放っておいてもサーバーが処理を実行してくれるので、作業の手間がぐっと減ります。
とくに次のような方には、Cronジョブの活用がおすすめです:
- 定期バックアップを取りたい人
- WordPressやCMSで定期処理を動かしたい人
- 自動でデータを整理・更新したい人
慣れてしまえば難しくないので、まずは簡単なスクリプトから試してみてくださいね。